江戸時代・18世紀
高2.5
線刻銘「虎渓」
東京国立博物館
羚羊(かもしか)は干支の一つ、羊のかわりに作られた。
江戸時代の人にとっては羊の姿は馴染みがなかったのであろう。
写実的(といっても、どこまで本当のカモシカに似ているかはわからぬが)な描写。
根付としても申し分ない塊感のある造形である。
「虎渓」は根付師の中でもビッグネームの一人。伊勢派。
上田令吉「根附の研究」によると、
木刻を以て多く獣類を作る、殊に虎を得意とし虎渓の虎は世に定評あり、また動物などのうらゆき殊に見事なり、伊勢鈴鹿郡阿野田に生れ、龜山にて技を學び後桑名に住し岷江を理想とし其の風を採り之に寫生風を加へ會心の作品には岷江風の花押を刻せり、天明寛政頃の人なり(彫銘、虎渓)。


